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「恐怖の報酬」 [こたきちの映画鑑賞]

「恐怖の報酬」1952年・フランス
監督:アンリ・ジョルジュ・クルーゾー
出演:イブ・モンタン/ジャルル・バネル

中央アメリカのある町には、職のない男達が、町を出るにも金がなく、日々行き場のない生活を送っていた。石油会社で油田の大火災が発生、これをニトログリセリンの爆風で消火すべく、輸送のための志願者が募集される。4人の男達が選ばれ、大量のニトログリセリンを積んだ2台のトラックに、2人ずつ分乗し時間をずらし出発する。
私が最初にみた「恐怖の報酬」は「ジョーズ」で署長役をやっていたロイ・シャィダーが主演のリメイク版(1977年)方だった。これがすごく面白くて、オリジナル版が無性に観たくなった。
モノクロながらその恐怖感は、ゾクゾクする程リアルだった。最初に食い詰めた男達の生活が描かれ、閉塞した倦怠感を希望のなさが描かれている。そして油田の大火災が起こる。募集に集まった男達の前で、ニトログリセリンの威力を見せつけられる。この仕事がいかに危険かはっきり描写されている。食い詰め、行き場を無くした男達は、この危険な仕事を成功させ、報酬を手に入れなければならない。生活の行き詰まりと、ニトログリセリンを運ぶという極限状態が、なんともすさまじい。生きるために、やり直すために、町を出るために、危険を承知で生命をかけて大量のニトログリセリンを運ぶ。まさに、恐怖の報酬ではないか。結末は納得はいくが、なんともフランス映画らしい。サスペンスものの傑作だと思います。


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「白鯨」 [こたきちの映画鑑賞]

これは私が2番目に観た洋画です。

「白鯨」1956年
監督:ジョン・ヒューストン
主演:グレゴリー・ペック

 原作は、ハーマン・メルヴィルの長編小説で、本作で3度目の映画化となります。
 この映画を観たとき、私はまだ小学生の低学年でした。父と一緒に上野の映画館で観ました。子供が観るような映画ではないせいか、まわりはみな大人ばっかりでした。それでも子供の時の私は夢中で観ていました。
 出港前の慌ただしさ、帆船の木材の質感は潮にさらされている感じがしたし、海の匂いさえするような感じがしたのです。
 登場人物がみな個性的ではっきりと区別が出来るのもよかったのでしょう。エイハブ船長は片足が義足、凄腕の銛打ちは全身に彫り物をしていてシャーマン的な雰囲気、一等航海士のスターバックはてきぱきと船員を働かせる、語り手であり、最後にひとり生き残る主人公は、自分に置き換えられる存在というところでしょうか。
 激しい嵐の中で、セントエルモの火をつかみ、白鯨にかける執念を見せるエイハブ船長は、子供心にも「スゲェ!」と思いました。
 クライマックスの白鯨との対決のシーンは、正直ゴジラより強烈でした。ゴジラは空想上の生物で、白鯨はこの広い海に本当に居るんじゃないかと思ったからでしょう。白鯨のシーンは今でいう特撮ですが、そんなことは考えもしなかったほどインパクトがありました。
 大人になって原作を読み、この映画が意外にも原作に忠実であることを知りました。最近DVDで出ていたので観なおしましたが、子供の時の印象は少しも薄れていませんでした。これは、隠れた名作じゃないか、との認識を深めるのでした。
 ちなみに、パトリック・スチュワート主演のテレビ・ドラマ版(1998年)の方も観ています。


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「オズの魔法使い」 [こたきちの映画鑑賞]

 生まれて初めて観た洋画は何ですか?と聞かれたら、私の場合迷わず「オズの魔法使い」と答えます。

「オズの魔法使い」1939年
監督:ヴィクター・フレミング
主役:ジュディ・ガーランド
ミュージカル仕立てのファンタジーです。

 まだ、小学校にあがる前に父と観ました。カンサスでのシーンはモノクロで、オズの国に行くとテクニカラーになります。このカラーに変わったときは、思わず息をのみました。あふれる色彩に圧倒されました。あの「黄色いレンガの道」が本当に綺麗でした。もうボロボロですが、そのとき買ってもらったパンフレットをまだ持っています。
 何年か前にDVDで出ていたので購入しました。幼い日に観た感動は、今観ても少しも変わりませんでした。案山子のコミカルでダイナミックなダンス、油の切れたブリキ男が油をつけてもらい動き出すときの驚き、臆病なライオンの間抜けな登場と情けないシッポ。ちゃんと覚えていました。
 ジュディ・ガーランドの瞳の輝きは、純粋に今でも色あせません。そして挿入歌「虹の彼方に」ではため息が出ました。人はおとなになると、子供の頃のいろいろなものを失ってしまいます。あの映画のあの瞬間のシーンが、幼い日の純粋さを呼び起こしてくれるのでした。まさに名作です。


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