「アルジャーノンに花束を」/ダニエル・キイス [こたきちの図書室]
題名:「アルジャーノンに花束を」
作者:ダニエル・キイス
この有名な物語を、私としては単なるSF小説としたくない。経過報告のかたちで語られる一人称では、初め間違いだらけの文章が、だんだん知的になって行く。この語り口が効果的であり、主人公の気持が素直に語られている。短編の方を読んでいたが、長編版がハードカバーで出たのでそちらも読んだ。作者の中の何かがはじけたと言おうか、単なる焼直しとは違う盛り上げがあり、恋愛小説の読後に似ていた。ここではSFという要素はスパイスだと思う。だんだん天才になる気持、そして、だんだん退化していく気持、好きになる気持、みな切ないほどに心に残る。「アルジャーノンに花束を」の台詞が痛々しくもすべてを語っている。
作者:ダニエル・キイス
この有名な物語を、私としては単なるSF小説としたくない。経過報告のかたちで語られる一人称では、初め間違いだらけの文章が、だんだん知的になって行く。この語り口が効果的であり、主人公の気持が素直に語られている。短編の方を読んでいたが、長編版がハードカバーで出たのでそちらも読んだ。作者の中の何かがはじけたと言おうか、単なる焼直しとは違う盛り上げがあり、恋愛小説の読後に似ていた。ここではSFという要素はスパイスだと思う。だんだん天才になる気持、そして、だんだん退化していく気持、好きになる気持、みな切ないほどに心に残る。「アルジャーノンに花束を」の台詞が痛々しくもすべてを語っている。
☆ミカリンさまへ
nice!ありがとうございます。
by ラッキーこたきち (2009-09-10 01:52)