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■僕は唄うのが大嫌い [私の昭和30年代]

■僕は唄うのが大嫌い

これは僕の子供の頃の話。
『昭和30年代、僕はまだ小学生だった。』

あまりの恥ずかしさに、はっきりといつだったかのかは憶えていないのですが、多分4年生位の時だったと思います。
音楽に時間に指定された唄を歌うというテストがありました。
それを翌日に控えて僕はもの凄く緊張していたのです。
クラスのみんなの前で歌うこと自体すごく恥ずかしいことだったし、だいいち僕はとんでもなく唄が下手だと知っていたので余計に緊張していたのでした。
家に帰って、なんとか上手く歌える方法はないものかと思案するのですが、そんなものある筈もありません。
思案に疲れ果てて、なんとなくラジオをつけたらオペラをやっていました。オペラの堂々とした歌いぷりに、この時僕は『おおっ!!』と思いました。
これを真似すれば絶対大丈夫だと勝手に確信して、あとはいつものように遊びました。
そしてテストの当日。僕は名前の順番だと後の方になるので、だんだん緊張が増すのが普通なのですが、不思議とこの日ばかりは、あのオペラの感じで歌えば大丈夫という、変な自信があったので平気だったのです。
そして僕の番になりました。
確か歌は「チリリン自転車の唄」とかいったと思いますが、歌い始めの「チリリン自転車野山を走る~♪」をオペラ調に朗々と歌いました。
と、途端に先生が演奏を止め、クラス中が凍り付きました。
シーンとした静寂の中で僕は『ナニカオカシナコトヲシタノカナ?』とのろのろと思っていたのです。
やがて我に返ったクラスのみんなは、いきなりの大爆笑で、先生すらも大笑いしているではありませんか!
僕だけが取り残されていました。僕は本当に真面目に歌ったのになんで笑われるのと思いもし、あまりの恥ずかしさに子供なりに打ちのめされたのでした。
こうして僕は歌うことが大嫌いになりました。僕は音痴だという自覚がはっきりとわかり、それがなんとも恥ずかしい。歌うことなんか大嫌いだと今でも思っています。
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